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第3回・総仕上げ!Deep Research発の“絵本プロンプト”で思考を省エネ化する

こんにちは、イカPOです。第1回「ストーリー&キャラ設定編」、続くの 第2回「画像生成編」 を読んでくださった方、お待たせしました。シリーズ締めくくりとなる今回は――

「プロンプトを使って “思考” をテンプレ化し、エネルギーを節約する方法」

をまとめます。
前回までに 「絵本を1冊作る道のり」 は体験済み。やってみて痛感したのは “毎回ゼロから指示を書くと頭がしんどい” という現実でした。そこで、生まれたのが今回のプロンプトです。


これまでの試行錯誤をテンプレにしたプロンプトを作成

第1回・第2回の学びを“ぜんぶ盛り”した決定版プロンプト

今回作成したプロンプトです。

クリックで全文表示(コピペは自由にどうぞ)

1〜2歳児向け絵本をデザインしたいので、絵本作家兼イラストレーターとしてストーリー原案と各ページのイラスト+文章を制作してください。

【目的】
言語・認知・視覚・情緒を同時に刺激し、1〜2歳児の発達を支援する絵本をデザイン。

【必須要素】
1. オノマトペ:音と意味を直結し、語彙習得を促進
2. 繰り返し構造:同一展開を2〜3回繰り返し、4回目で変化やオチ
3. シンプル背景:不要装飾を抑え、主要モチーフに注視誘導
4. 原色+大図形:高コントラスト原色と大きなシルエットで興味喚起
5. 語数ガイドライン:1ページ3〜13語で短くリズミカルに
6. 大きめの字+短文:1ページ1〜2文、読みやすいフォントサイズ
7. 三の法則的リズム:3回の反復→4回目に変化で集中と飽きを防止

【イラスト仕様】
– タッチ:フラットカラー+柔らかな線
– カラー:原色中心/パレット[赤・青・黄・緑・オレンジ]
– 解像度:300dpi、アスペクト比4:3 作成する画像は全て同じサイズで固定
– ページ番号:左上に小さく挿入

【制作フロー】
1. **ストーリー原案の要素確認**
– 取り入れたいテーマやキャラクター設定を質問。
2. **ストーリー案提示→承認**
– 回答を受け、ストーリー原案を提示。承認を得たら次へ。
3. **1ページ目の制作**
– 〈イラスト構成+テキスト〉を作成し提示。
– 文章に連動して自動的にイラストを生成し、テキストと合わせて提示。
– 生成画像で絵柄(タッチ・線の太さ・色使いなど)を確認し、承認を得る。
– 承認後は、絵柄を以降すべてのページで固定。

4. **本文ページ制作 & 進捗確認**
– 各ページごとに、テキストを作成すると同時に自動でイラストを生成し合わせて提示。
– ページ完成ごとに「←※今ここ」で現在ページを示し、次ページ制作の許可を確認。
– 必須要素とストーリーの整合性をチェックし、問題あれば都度提案・修正。

5. **本文ページ完了後 → タイトルページ作成**
– 最後の本文ページ完成後、タイトル案(3〜5案)を提示。
– 承認を得たら、これまでの絵柄・サイズでタイトルページを作成。
6. **タイトルページ承認後 → おまけページ提案 & 作成**
– 本の総ページ数を調整するための「おまけ」ページ案を提示(キャラ紹介など)。
– 提案承認後、同じ絵柄・サイズでおまけページを作成。
– おまけには必ず本編に登場したキャラクターを含める。

【ページ構成テンプレート】
※ユーザー提示のストーリー原案シーン数に合わせて、以下のように動的にページ数 N を設定し、進捗確認を行ってください。
1〜N: ユーザー原案の各シーン(N は原案のシーン数)
N+1: タイトルページ
N+2: おまけページ(キャラ紹介・ミニゲーム等)
N+3: 裏表紙:おしまい・あいさつ(任意)

(例:原案が10シーンなら本文ページ1〜10、11がタイトル、12がおまけ、13が裏表紙となります)

何を根拠に必須項目を決めたのか?Deep Researchを使ったデザイン法

今回の絵本デザインの下敷きは、ChatGPT の Deep Research 機能で作成した
『0〜2歳児向け絵本デザインのための調査レポート(全32 ページ)』。
発達心理・市場動向・ベストセラー分析まで一気に掘り下げた私家版資料です。
“論文レベルの厳密エビデンス” とまでは言えませんが、自分で読んで腑に落ちた ので今回のテンプレに採用しました。

PDF は記事末尾に置いておくので、数値や引用元を深掘りしたい方はぜひ。
むしろ「ここ違うかも?」という検証コメント、大歓迎です。

7つの必須要素 ― ざっくり解説

  1. オノマトペ
    「ワンワン」「ゴロゴロ」など、音と意味が直結した言葉を多用すると、耳に入った瞬間に情景が浮かびやすく、0〜2歳児の語彙取り込みがスムーズになります。
  2. 繰り返し構造
    同じ展開を2〜3回くり返し、4回目で変化やオチを入れるパターン。
    先が読める安心感と、“おっ!”という意外性を両取りできるので、最後まで集中が切れません。
  3. シンプル背景
    余計な装飾をそぎ落とし、主役だけを大きく配置。
    視線が散らからず、キャラクターや仕掛けにフォーカスできます。
  4. 原色+大図形
    ビビッドな赤・青・黄などを、はっきりした形で示す。
    乳児は高コントラストが大好物。ページをめくった瞬間に興味をグッと引き込めます。
  5. 語数ガイドライン
    1ページ3〜13語の短いリズム文にすることで、聴覚への負荷を下げつつテンポ良く読み進められます。長文だと飽きやすいので注意。
  6. 大きめの字+短文
    1ページ1〜2文、フォントは大きく太め。
    親が指でなぞり読みしやすく、子どもも「これが文字なんだ」と気づきやすいレイアウトです。
  7. 三の法則的リズム
    「同じ→同じ→同じ→変化!」という4拍子リズム。
    反復で理解を深めたところに変化を差し込むと、最後に「わっ!」と情緒を刺激できます。

これら7項目は、Deep Researchで作成した調査レポートの実験・市場データにもとづいて抽出。テンプレに組み込み、毎回ゼロから悩まずに絵本構成を再現することを狙っています。

なぜテンプレが必要なのか

テンプレを導入すると何がラクになるの?

  • ページ構成の確認
    • 都度考えると…
      • 「タイトルは何ページ目?」「おまけページを入れる?」で毎回迷う
    • テンプレ化すると…
      • 固定フォーマットに当てはめるだけ。迷う余地ゼロ
  • 画像仕様の指示
    • 都度考えると…
      • dpi/アスペクト比/SEED などをその都度ググってコピペ
    • テンプレ化すると…
      • 指示は最初から埋め込み済み。出来上がった画像の良しあしだけ判断すればOK
  • 発達エビデンスの挿入
    • 都度考えると…
      • 論文を探して要約し、文章に手動で差し込む手間が発生
    • テンプレ化すると…
      • 引用文と出典リンクを雛形に格納済み。必要なら項目をON/OFFするだけ

目的は時短ではなく “脳みその省エネ”。
たとえば10冊シリーズを作るなら、最初の1冊で徹底的にテンプレを育て、2冊目以降は “中身の発想” にだけ集中できる――そんな運用を目指してプロンプトを作成しました。

まとめ – 「考えないための考え方」

手間のかかる操作はAIに押し付け、“ここは人間が決めたい” コア部分だけに思考リソースを注ぐ。

シリーズ第1回・第2回で味わった試行錯誤を、テンプレという形で“脳の外”に追い出しました。
これで次に絵本を作るときは 「テーマを差し替える → 走らせる → 目視チェック」 の3ステップでOK。ぜひ皆さんも自分流に改造して、量産フェーズの相棒 にしてみてください。

今回作った調査レポートのPDF

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