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第2回:ChatGPTで子供用の絵本を作ってみた:画像生成編

※この記事は前回の続きです。

前編ではストーリーとキャラ設定を紹介しています。

イラストの製作を依頼してみた

基本設定やストーリーを元に、イラスト製作の依頼をしてみます。
早速問題発生。

1ページから3ページまでのイラスト製作

何も考えずに「1ページから3ページまでのイラストを作成して」とお願いしました。

出力された画像です。

失敗例

メッチャ見切れてる。。。

あまりに見切れているので、スライドすれば見切れているところは勘違いしたほどです。
実はChatGPTの画像生成機能では、よくある現象のようです。

大きめの画像を作成しようとすると、枠内に収まらず見切れる現象が発生してしまいます。
合計3枚の画像を作成してもらうつもりで依頼しましたが、1ページ目から3ページ目をまとめて1枚の画像で出力してくれようとした結果、見切れてしまった…のかなと考察しています。

しかし、キャラクター、ストーリーの進め方は私の狙いどおりの回答だったので、この画像を1枚ずつ出力するように依頼しなおします。

1ページずつ画像を作成するように再依頼

出力してくれた画像が見切れて見えないことと、1枚ずつ出力してほしいことを伝えています。

1枚目

ページ1

2枚目

ページ2

3枚目

ページ3


狙い通りの3枚を作成できました。

探検に出かける → 茂みの中に隠れてる動物に注目する → 動物を見つけるのパターンを完全に理解し、イラストを出力しています。
文言も絵本でよく見かける文言らしくてばっちりです。

ChatGPTで次のシーンをそのまま作っていく

赤いきつねを見つけたので、次は青いペンギンを登場させるシーンを作ることにしました。
ここでもChatGPTに指示を出して、4ページ目「ペンギンを探しているシーン」のイラストを作成してもらいます。

お願いした内容に対して、GPTはちゃんとストーリーの流れを理解してくれていて、
期待通りの「影に隠れているペンギンを探す」シーンを出力してくれました。

続いて5ページ目。

ページ5
こちらはペンギンが登場して、仲間になるシーンです。少しだけ色味が違いましたが、今回は良しとしています。

そのまま6〜9ページ目も、順調に出力されました。

黄色い動物を探す

ページ6

黄色いぞうを発見

上空からの集合写真

という流れで、ストーリー構成もイラスト内容もばっちり。
「なにかな?」「〇〇さんだー!」という絵本らしい展開も抜群です。


急に絵柄が変わる!?画風はSEEDで固定せよ

さて、最後の「おしまい」のページを依頼したところ、ここで問題発生。
ChatGPTが急にこれまでと違うタッチのイラストを出力してきました。おしまいの失敗例

ちょっとこれは……違う。画風が一気に変わってしまっています。

このような事態を避けるため、画像生成時の「SEED値」を固定するという方法を使います。
SEEDとは、画像を生成する際のランダム要素を決定する「タネ」のようなもの。
これを固定することで、似た雰囲気のイラストを連続して作成できるようになります。

🔗 参考:
画像生成のSEED値とは? – romptn.com

「同じ構図・テイストでSEEDを指定した状態で、最後のページを作りたい」と依頼したところ、
再び狙い通りのテイストで画像を生成してくれました。
ややズレた部分もありましたが、これは愛嬌ということで。

おしまい


表紙も依頼して完成!

最後に、表紙のイラストも依頼しました。

タイトル

  • タイトルは「いろいろ みーつけた!」

  • 葵ちゃんは仁王立ちで、首から双眼鏡を下げている

  • 動物たちは茂みに隠れて、お尻だけが見えている

といった細かな希望を伝えてみたところ、イメージ通りの表紙が完成しました。


印刷してみた

実際に印刷した画像

完成した絵本をコンビニで印刷。
紙芝居風に仕上がった絵本を娘に渡すと、めちゃくちゃ喜んでくれました(そしてすぐ分解されました……笑)。

あとで気づいたのですが、製本を意識した余白調整などは全然できておらず……
「絵本」というよりは「紙芝居」に近い出来でした。
このあたりは今後の課題ですね。


まとめ:ChatGPTで絵本を作るときのポイント

最後に、今回の制作で得られたポイントをまとめます。

  • ChatGPTに役割を持たせると、良い回答が返ってくる(例:絵本作家になってもらう)

  • 出力の進行はこまめに確認

  • 1ページずつ依頼することでミスを防げる

  • SEED値を使って画風を固定すると安定する

  • 印刷を前提にするなら余白・裁ち落としの配慮が必要

ChatGPTは、まさに「東大卒の新入社員」的な賢さとズレをあわせ持つAIです。
こちらの意図を丁寧に伝えれば、すごいポテンシャルを発揮してくれます。

🧵 引用元:
https://www.threads.net/@tomomi.insta_/post/DIEZqz7TSYS


最後に

絵本を作って、印刷して、娘に見せたとき。
こちらの熱意が伝わったのか、すごくニコニコしてくれて嬉しかったです。

「自分で作ったもので人に喜んでもらう」
これ、義肢装具士(PO)の仕事にも通じるところがありますよね。

前回の記事

絵本作成用のプロンプトはこちらの記事を参照

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