※この記事は全2回の分割構成です。
第1回ではストーリー作りとキャラクター設定までを、
第2回では画像生成から印刷・製本までを紹介しています。
こんにちは、イカPOです。
ChatGPT-4の画像生成機能が大幅にパワーアップして話題になりました。
あちこちで取り上げられています。
参考リンク:
https://chatgpt-lab.com/n/n8447382996d2
https://note.com/subarasikiai/n/nc3914aef9253
さて、我が家には、今年1歳になる娘がいます。毎日絵本を読んで、毎日かじっています。
家賃、食費、雑費、バイクのローン、ChatGPT Plusの月額料金、ポケポケのプレミアムパス、アマプラの年会費…。
欲望まみれの現代社会では節約も難しく、安月給の私には、新しい絵本を買う余裕はなかなかありません。
娘は、自分でかじったボロボロの絵本を楽しそうに読んでいますが、 親としてはやっぱり新しい絵本も買ってあげたい…。
そこで、ひらめきました。
「あれ?せっかくChatGPT Plusに入ってるなら、子供用の絵本を作れって言えば、作ってくれるんじゃね?」
今回は、ChatGPTと一緒に絵本を作った製作の足跡を紹介します。
同じ手順を踏めば、絵本が作れるはずなので、読み終わったあとはお試しください。
ストーリー製作を頼んでみた。
まずはストーリーを考えて、そのストーリーを元にイラスト考える手順で、絵本製作を進めることにしました。(chatGPTは言語で指示を出す必要があるのでその手段が妥当だと判断)
絵本のテーマやイラストのスタイルなど絵本の基本情報を決める
まずは、ものすごく雑に「イラストを作りたい」。と依頼しました。すると、絵本の構成や、イラストのスタイルについて聞いてくれました。
ChatGPTとの会話全文を表示
私:
赤ちゃん用の絵本を作りたい。イラスト作成を手伝って。
ChatGPT:
素敵なアイデアですね!赤ちゃん向け絵本のイラスト作成、ぜひお手伝いします。
まず、いくつか確認させてください:
■ 絵本のテーマ(例:動物、色、かず、あいさつ、家族 など)
■ 対象年齢(例:0歳~1歳、1歳~2歳など)
■ ページ数の目安(例:6ページ、10ページなど)
■ 登場キャラクターの有無(例:うさぎの赤ちゃん、くまのおとうさん など)
■ イラストのスタイル(色味:パステル調/ビビッドカラーなど、タッチ:手描き風/アニメ風など)
■ 画像サイズ(印刷用 or デジタル用)
■ 表紙の有無、テキストの準備 などなど…
よければ、ざっくりでいいので上記の項目を教えてください。
それに合わせて、まずは1ページ分のラフイラストを作成し、テイストを確認してから本制作に進めましょう!
とりあえず絵本を作ることは理解してくれました。
絵本をつくるのに必要な要素について色々と提案してくれたので、その提案に乗っかり次の質問を渡します。
ChatGPTに「売れっ子絵本作家」のロールを持たせて、ストーリーを整理してもらう
次にGPTに特定の役割「売れっ子絵本作家」を持たせて、絵本作家の視点から回答してもらうよう依頼しました。
GPTからの質問には、とにかく思いついたことをどんどん羅列するスタイルで返しました。
子供は淡い色よりも原色のほうが認識しやすいって、以前保健師さんが言ってたのを思い出して、原色を使ってほしいとも伝えています。
あと、子供が「いないいないばあ」を喜ぶ理由について、『センスの哲学』に書かれてた理論を思い出して、「隠れて→出てくる」っていう仕組みを取り入れたら、娘への受けもよくなるんじゃね?と思って、そんな原案を提出しています。
ChatGPTのストーリー提案全文を見る
了解しました!それでは、売れっ子絵本作家として、赤ちゃん向け絵本「おともだち どーこだ?」のストーリーを以下のように整理してみました:
絵本タイトル案:
『○○(娘の名前)ちゃんと いろいろどうぶつ』
基本構成(全10ページ案):
- ■ 表紙(1ページ目)
タイトルと主人公・○○(娘の名前)ちゃんが笑顔で森に入っていくイラスト。 - ■ 2ページ目:導入
文:
「○○(娘の名前)ちゃんは もりへ たんけんに きました。
きょうは どんな おともだちに あえるかな?」
○○(娘の名前)ちゃんが双眼鏡を持ってわくわくしている様子。 - ■ 3〜8ページ:色ごとの動物を発見し、一緒に歩く展開(各色1〜2ページ)
- ● 3〜4ページ:赤い動物
文例:
「しげみの なかに なにかが いるよ。
なにかな? なにかな?」
→「わあ! あかい きつねさんだ!」
→「いっしょに いこう、きつねさん!」
茂みの中から赤いキツネが出てくる。
次のページで○○(娘の名前)ちゃんとキツネが手をつないで歩く。 - ● 5〜6ページ:青い動物
「おおきな きの うしろに かくれてるよ。
だれかな? だれかな?」
→「あおい ぺんぎんさんだー!」
街角の壁の陰からペンギンが出てきて、同行。 - ● 7〜8ページ:黄色の動物
「やまの ふもとの くさむらに なにかがいる!
だれかな?」
→「きいろい ぞうさんだー!」
草むらからゾウが出てきて、○○(娘の名前)ちゃんの仲間に。
- ● 3〜4ページ:赤い動物
- ■ 9ページ目:全員そろって森の中を行進
文:
「○○(娘の名前)ちゃんと どうぶつたちは、みんなで なかよく あるいていきます。」
○○(娘の名前)ちゃん+キツネ+ペンギン+ゾウの行進。 - ■ 10ページ目:集合写真風の締め
文:
「みんなで パシャッ! たからものの しゃしんが とれました。」
上空から見た円陣集合写真風イラスト。中央に笑顔の○○(娘の名前)ちゃん。
ポイント:
色・動物・隠れる→見つかる→仲間になる という反復構造で、赤ちゃんにとって覚えやすく、安心感のある展開。
最後の「集合写真」で達成感・一体感を演出。
赤ちゃん向けなので、文はすべて平仮名でリズムよく、声に出して読んで楽しいように設計。
次に「ページごとのイラスト案」も作成できますが、まずはこのストーリー案について、修正・追加したい点があれば教えてください!
ザックリとしたタイトル案や、ストーリーの流れをつくってくれました。
大体の流れは概ね気に入ったのと、GPTがポイントとして提供してくれた「色・動物・隠れる→見つかる→仲間になる という反復構造で、赤ちゃんにとって覚えやすく、安心感のある展開」ってやつが、まさに自分の意図通りだったので、「GPT、これは狙いを理解してくれてる……!??」ってなりました。
ということで、ストーリーの流れは修正せず、そのまま次の質問でイラストのスタイル指定に進めることにしました。
娘の写真をベースに絵本の主人公のキャラクターを作成
娘の写真GPTに渡して主人公のキャラクター作成を依頼しました。
イラストのテイストも指定してます。特に子供はアンパンマン様のような丸い形のデザインを視認しやすいと、保健師さんが言っていたので、それを参考にGPTにデザインを依頼しています。
後は原色重視かつできるだけシンプルであること、ダメ押しで対象年齢も指定しています。
後々に印刷することも踏まえて、印刷する旨も伝えています。大きめの画像を作ってもらうことを指示しています。
大体狙い通りのキャラクターができあがりました。服装を再現しつつ色だけ変更してくれているのに凄みを感じます。
キャラクター・構成の理解をGPTに整理してもらった
このキャラクターが気に入ったのと、GPTがこれまでの会話を理解しているか、不安になったので、会話の流れの整理を依頼しました。
ChatGPTによる整理結果を見る
了解しました。それでは、赤ちゃん向け絵本『○○(娘の名前)ちゃんと いろいろどうぶつ』のストーリー構成・対象年齢・色の使い方・デザインコンセプトを以下にまとめます。
タイトル(仮):
『○○(娘の名前)ちゃんと いろいろどうぶつ』
対象年齢:
1歳〜2歳向け
絵と言葉の繰り返しで赤ちゃんの視覚的好奇心を引き出し、言葉の理解や発語のきっかけになる設計。
親子の読み聞かせを前提としたテンポの良い短いフレーズ。
ストーリー構成(全10ページ):
- 導入(表紙+1P):
森へ出かける○○(娘の名前)ちゃん。「どんなおともだちに あえるかな?」 - 探検パート(2P〜7P):
色ごとの動物を見つけて、一緒に旅する反復パターン。
– 赤 → 赤いきつね(しげみ)
– 青 → 青いぺんぎん(街角のかげ)
– 黄 → 黄色いぞう(くさむら)流れ:
「なにかな?」→「〇〇の どうぶつだー!」→「いっしょにいこう!」 - 行進(8P):
○○(娘の名前)ちゃん+3匹の動物が森の中をなかよく行進 - 締め(9P):
上空からの集合写真風イラスト「パシャ!」 - 裏表紙(10P):
おしまいのごあいさつ(「また あそぼうね!」など)
色の使い方(配色設計):
- 基本原色(赤・青・黄)を中心に使用
→ 赤ちゃんの視覚に訴えやすく、色の学習にもつながる。 - 背景・その他は低彩度でシンプルに
→ 主役(○○(娘の名前)ちゃん+動物)の色が際立つように。 - 色のコントラスト重視
→ 絵本を読む距離(30〜50cm)でも識別しやすく。
デザインコンセプト:
- 「まるい・シンプル・やさしい」
– 丸みを帯びたシルエット
– 複雑な線や細部の描写を省略
– 安心感と親しみやすさを重視 - 「発見とよろこびの連続」
– 隠れている→見つかる→仲間になる のパターン
– 赤ちゃんの「見つける快感」をくすぐる構成 - 「ことばと絵がリンク」
– 「あかい きつねさん」など、色・動物・名前の3語をセットで提示し、言葉の成長をサポート
次のステップとして、1ページ目(導入)〜3ページ目(赤い動物発見)までのレイアウト構成案+イラスト制作を進めることができます。ご希望あれば、順に制作していきましょうか?
GPTは、丸いデザイン、原色重視の配色、いないいないばーの原理(=発見とよろこびの連続)、動物と色のリンクなど、絵本作りで自分が大事にしていたポイントをすべて理解してくれていました。
ここから先は、いよいよ本格的にイラスト制作を進めていく流れになります。
第1回まとめ:ChatGPTにここまでお願いしたこと
第1回では、絵本づくりの準備段階として、ChatGPTに以下のことをお願いしました。
- 絵本制作の相談(テーマ・ページ数・スタイル)
- 「売れっ子絵本作家」ロールでストーリー構成を整理
- 娘の写真を元にした主人公キャラクターの作成
- 構成・色使い・表現コンセプトの再整理と理解チェック
この段階では、ChatGPTは「構成ディレクター兼絵本作家」的な役割で動いてくれてます。
次回は、いよいよ画像生成から印刷・製本まで!
第2回はこちらの記事
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