前壁の主な機能
歩行時の運動伝達。
断端前面に圧力加えることによって、坐骨結節を適切な位置に保持させる、前面のカウンターとしての機能。
接触する筋群

坐骨結節直下の四辺形ソケットの形状と筋肉の位置
出展 : 義肢装具のチェックポイント 第8版 日本整形外科学会 (著)
- A:長内転筋
- B:縫工筋
- C:大腿直筋
- D:大腿筋膜張筋
形状の特徴
大腿動脈、大腿静脈、大腿神経を過度に圧迫しないようにする。
スカルパ三角には適度な圧をかけても良い。
長内転筋腱のチャンネル、大腿直筋のチャンネル有。
スカルパ三角とは?
鼠径部にある三角形の窪みのこと。
スカルパ三角は下記の3つの組織により構成される。
- 鼠径靭帯
- 縫工筋(外側縁)
- 長内転筋(内側縁)
ソケット前壁でのスカルパ三角の位置

出展:義肢学 第3版 日本義肢装具学会 (監修), 澤村 誠志 (編集), 田澤 英二 (編集)

スカルパ三角の簡略図
A点 : ソケットML径外側1/3 坐骨結節レベルより上
B点 : 坐骨結節レベルより10cm下
C点 : ソケットML径内側1/6 坐骨結節レベル
ACは鼠径靭帯と平行。フレアの開始位置
ABは縫工筋にそっている
CBは長内転筋前面に沿っている
ソケット前壁の高さ
坐骨レベルより低くならないようにする。股関節屈曲の妨げにならない高さにする。
高さの目安
ソケットML径ML径内側1/3は坐骨結節レベルより4cm
ソケットML径ML径外側1/3は坐骨結節レベルより6cm
ソケットML径は坐骨結節直下の断端周径の1/3の値
まとめ
ソケット前壁は歩行時の運動伝達と坐骨結節を適切な位置に保持する機能がある。
坐骨結節を保持するカウンター機能を果たすためにスカルパ三角の抑えは重要。
スパルパ三角抑えのソケット内の位置、ソケットの高さなどは、チャンネルの名称は必ず覚えること
この記事は義肢装具士国家試験対策に勉強したことを
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